みつばちのチカラを人の力へ

ミツバチの一生

ミツバチの種類


ミツバチは、一匹の女王蜂を中心に集団で暮らし、花の季節になると数万匹を超えるほどの大家族になります。

ひときわ体の大きい女王蜂が一匹、少し太くて目が大きいオス蜂が数百匹から数千匹、それ以外のほとんどがメスの働き蜂です。みなさんが普段目にするせっせと蜜を集めているミツバチはメスの蜂なのです。 ミツバチの性決定は少し変わっていて、精子のかかっていない不受精卵から生まれるのがオス、受精卵から生まれるのがメスになります。オス蜂生産用の巣は働き蜂のものより大きく、女王蜂はサイズの違いを認識して卵を産み分けます。孵化した幼虫は全て最初の3日間はローヤルゼリーを与えられますが、4日目から花粉やはちみつを与えられた幼虫が働き蜂に、4日目以降もローヤルゼリーを与えられ続けた幼虫が女王蜂となります。 同じ卵から生まれても、幼虫の時にローヤルゼリーを与えられたら女王蜂、与えられなければ働き蜂になるということです。

ミツバチの一生


働き蜂は、約1ヶ月の寿命の中で加齢によって仕事が変わっていくので、「日齢分業」とも呼ばれます。 羽化してすぐは巣の掃除、数日すると育児を行い、1週間ほどで巣作りや門番をします。羽化してから3週間ほどでようやく外勤に移り、蜜や花粉の収集に当ります。外勤に従事する期間は10日ほどで、これを最後に寿命を終えます。 一方でオス蜂は成虫になっても働くこともせず、ご飯も働き蜂から口移しでもらいます。唯一の仕事は女王蜂と交尾をすることです。交尾は巣の中ではなく、空中で行われます。交尾を行ったオス蜂は腹部から引きちぎれて、死んでしまいます。また、女王蜂と交尾ができなかったオス蜂も、巣の外に追い出され、餓死して死んでしまうのです。