乳児にはちみつを与えてはいけない理由
なぜ乳児にはちみつを与えてはいけないのか
はちみつはビタミンやミネラルなども含み、消化のよい食べ物としてどの世代の方にも人気があります。はちみつは発育時の栄養補給にも良い食品です。
しかし、一般的にはちみつには「1歳未満の乳児にはちみつを与えないでください」という注意書きが見られます。これはボツリヌス菌という菌がはちみつに含まれる可能性がある為です。
乳児ボツリヌス症の原因となるボツリヌス菌は空気が苦手な嫌気性で、主に土の中に住んでいます。私たちのまわりにも広く存在はしています。発育しにくい環境になると、殻を被った形(芽胞)を形成し、活動を休止しています。はちみつは天然の食材なのでボツリヌス菌の混入はごくまれに起こります。
離乳期が過ぎた1歳以上の幼児や大人の口から食品を介してボツリヌス菌が体内に入ったとしても、ビフィズス菌など多くの腸内細菌との競争に負けてしまうため、通常、何も起こりません。
まだ腸内環境が整っていない赤ちゃんの場合、腸内でボツリヌス菌が発芽し、毒素を出して乳児ボツリヌス症が起こります。発症すると、便秘、ほ乳力の低下、元気の消失、泣き声の変化、首のすわりが悪くなる、といった症状を引き起こすことがあります。※ボツリヌス菌は熱に強いので、通常の加熱や調理では死滅できません。
1歳未満の乳児には、はちみつを与えないでください。
1歳以上の幼児から高齢者までには全く問題がなく、妊娠中や授乳期の方も同様に安心してはちみつをお召し上がり頂けます。