ローヤルゼリーとは?
ローヤルゼリーは女王蜂のための特別食
ローヤルゼリーをはちみつと混同する人も多いようですが、色も味も異なるまったく異質のものです。はちみつの成分はほとんどが糖質であるのに対し、ローヤルゼリーは40種類以上の栄養素が含まれている天然の総合栄養食で、ミツバチが女王蜂を育てるための特別な食べ物です。
↑生ローヤルゼリー
女王蜂も働き蜂も孵化して幼虫になるまでは同じですが、女王蜂になる幼虫は栄養豊富なローヤルゼリーを与えられ続けることで身体が大きくなり女王蜂になります。
働き蜂に比べて体長は約2~3倍、寿命は40倍、最盛期には毎日2000~3000個の卵を生み続けます。
↑写真中央が女王蜂
その驚異的な生命力の源こそがローヤルゼリー。別名「王乳」とも呼ばれる理由はここにあります。
ローヤルゼリーを生み出す自然のメカニズム
女王蜂のためにローヤルゼリーを作るのは、育児係を担当する若くて元気な働き蜂です。 花粉やはちみつを食べ、下咽頭腺などから分泌する酸味のある乳白色クリーム状の物質がローヤルゼリーです。それらは女王蜂が育つ「王台」に蓄えられますが、ひとつの王台で採取できる量はたったの約0.2gです。
↑王台に蓄えられたローヤルゼリー
自然の状態ではわずかしか生産できませんが、人工王台というものを使い、ひとつの巣箱から多くのローヤルゼリーを採取する方法を養蜂家が開発しました。
↑人工王台
それでも集められるのはひと箱で約100g程度です。 みつばちが生み出すローヤルゼリーはそれほど貴重なもの。花やみつばちなど、豊かな自然の恵みがあってこそもたらされるのです。